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AKU NO HANA Aniversary

  • meteornightrain
  • 2015年2月1日
  • 読了時間: 4分

2月1日、BUKU-TICKの悪の華が再び世に放たれた。 25年前、その爆竹のままの表題は映像作品である悪の華のアコーディオンの物悲しいモガの調べからの始まりは睨視すべかざる、だが、それ故に惹き付けられる魅了を持ってオーディエンスに迎えられた。 その舞台上の魔といっていいアルヴァムのがコンプリートワークとなり再びリリースされる。 そのダダーーの圧倒的な全てが謎めいたジャケットを25年たった今でも呪縛のように見るものの心に不安と恍惚を感じさせる。 悪の華それはボードレールの悪の華を鋳型とした、そこにダダ、世紀末の美、メトロポリスを始めとする映画、アドルフ・ヒトラーの超人思想が込められたアルバムであり、その表題曲である悪の華にゴダールのビエロルフーー気狂いピエロが存在している。 天使のざわめきで松本きよりは書いている。あまりにも有名なピエロルフの言葉を。 映画監督のサミュエル・フラーにピエロは聞く。 「何の映画か」 「悪の華」 「ボードレールはいい」 第一曲目のNATIONAL MEDIA BOYSはアドルフ・ヒトラーのヒトラーユーゲントがモチーフとされ、異国的な幻の都。櫻井敦司が掠れ声で歌ったのが相乗効果を生んだ、「私を愛して」と歌うLove Me・・、頽廃の中で演奏されるSbbat。そして前述のメトロポリスがモチーフとなり、タイトル候補にもなったTHE WORLD IS YOURS、そしてピエロルフとランヴォーの詩が溢れる悪の華。そしてKISS ME GOOD-BYE。 悪の華は頽廃の芸術、そしてアナーキーな感性、そして爆竹的な表題が全てに込められる唯一のアルヴァムなのだ。 悪の華というタイトル。 Tabboツアーの途中LSD所持で捕まった今井寿とともに沈黙を余儀なくされたBUCK-TICKの東京ドームでの復活の時には制作が進んでいた悪の華は1920年代の世界が大戦に向かって行った時代のアトモスフェアより象眼させている。 ヒトラー・ユーゲント、我が闘争、アインシュタインの相対性理論、その時代が生んだ「ダダ」その本質をゴダールのピエロルフがアナーキーに表現している。そのタイトルをボードレールの悪の華が鋳型と、超出とともにタイトルとされている。 ボードレールの悪の華の後書きにある。「僕は神秘的な表題か、爆竹的な表題を好むと。 それは彼等だけの特別な時につける表題「バクチク現象」として東京ドームで復活したBUCK-TICKのムーヴメントをさらに押し進めた、透徹した不敵さと、事象の中に華として立つという悪の華の基本概念を鋳型とするこのアルヴァムの特別性を語っている。 そして悪の華のタイトルは櫻井敦司のこのイマージュによってつけられている。 ピエロルフ。 その最後のシーン。 主人公フェルナンド・グリフォンがマリアンヌ・ルノワールに裏切られ、彼女を死によって永遠化し、そして自分の頭にダイナマイトを巻き付けて自爆する。 「俺は馬鹿ってことさ」と。そして晴天の空と海を背景としてランヴォーの詩が流れる。 「見つかった。」 「何が」 「永遠が」 「太陽が海にとけ込む」 悪の華はシングル、アルヴァム、映像作品すべてのチャートで初登場一位を獲得した。その圧倒的な音楽性も攻撃性、基本概念に置いてもなお。 NATIONAL MEDIA BOYSの荘厳な響き、幻の都の変則的なリディムとボーカルスタイル。LOVE MEの目を背けたくなる程の哀しみのメロディ、PLEASURE LANDの憂鬱、MISTY BLUEのブルーフィルムーーその時代のポルノグラフーーを感じさせる青のなまめき、ヒステリックなDIZZY MOON。冒頭のタムの音とギターのカッティングがお熊達の宴に導くSABBATH、1920代ーーアドルフ・ヒトラーと共に紺類の時代の予兆を感じさせるTHE WORLD IS YOURS、そして狂ったピエローー櫻井敦司が歌う悪の華、そして「涙が枯れるまでねキャンドルが消えるまでと歌われる切なげなKISS ME GOOD-BYE。 悪の華は続く狂った太陽の予兆としてトータルコンセプト悪の華に倣いながらも様々な楽曲、詩の表現に富んだ、音楽性、精神性の多様性に満ちたアルバム。 哀しみの心、そのままにーー そしてNATIONAL MEDIA BOYSは悪の華と共にそれ以後のバクチクの象徴的な曲となった。 「狂気の淵で君を待つ」 さこに悪の華のピエロルフ、ボードレールとは別のモチーフ、1920年代が入ってくる。 メトロポリス、我が闘争、そしてヒトラー・ユーゲントーー超人思想。 アドルフ・ヒトラーはベルリン陥落の時に地下壕に避難した市民に対して部下に注水を命じた。 BUCK-TICK復活の日12月29日はそれは運命の悪戯か、作為的なものなのか判らないが、その後DAY IN QUESTIONとして武道館のコンサートに繋がって行く。 そして2015年2月1日に 悪の華は「惡の華 -Completeworks -」として新生する。 あらたなNATIONAL MEDIA BOYSの宣言とともに。


 
 
 

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